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Low Entropy Networks

   ソフトマターまたはソフトマテリアルは、柔らかい物質の総称で、ゲル、液晶、生体組織など、私たちの身の回りのあらゆるところに存在しています。ソフトマターは、高齢化、環境汚染、資源不足など、現代社会のさまざまな課題を解決するために不可欠な存在です。例えば、社会の高齢化に伴い、人工心臓や人工関節などの人工臓器や、内視鏡やロボットなどの再建医療・介護機器のニーズは高まっています。金属、セラミックス、プラスチックなどの従来の材料は、ハードマターとして生体組織との機械的適合性に劣るため、これらのバイオメディカル用途の要求を満たすことはできません。


  典型的なゲルやエラストマーは、ネットワーク鎖がコイル状になっている高エントロピー材料です。この高エントロピー状態では、材料本来の力学的性質が化学構造に依存しないため、化学的な観点から材料本来の力学的機能を制御することが困難です。本研究では、ネットワーク鎖が極めて伸長したゲルやエラストマーを新規ソフトマター「Low entropy polymer network(LeNet)」と定義します。この低エントロピー状態に由来して、LeNetの固有の力学特性は化学種に大きく依存します。本研究では、LeNetの合成法を確立し、LeNetに固有の力学的特性を解明します。さらに、設計された化学構造に基づく強靭なゴム状材料、力による化学反応を利用した機能性材料、微細構造を制御したソフトコンポジット材料など、様々な革新的機能性リーネットを開発します。

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